2017年7月

気になった一言

 春の職員面談で、ある職員が帰り際に一言残した。「皆河さん、自暴自棄にならないで下さい。」「えっつ?」と聞くと、「今、皆河さんは人生で最も悪い陰の運気の中にいます。2月3日まではとにかく耐えて、将来の構想を練ることに終始して下さい。」と言った。その職員は、人生のままならぬ出来事を通し、占いにはまっていた。
 当たるも八卦、当たらぬも八卦。私は結婚後、まるで戦国時代か幕末かと思われるような稀有な経験に何度も見舞われた。それをも上回るような出来事が、秋からこの春の間に起こった。我が家の4つの命が次々と危うい目に遭ったのだ。それを人生最大の陰と言われれば、その見立て、信じてみたい気もしてくる。男の子のスタンダードプードルのルーカスは、秋から2月まで闘病の末に他界。障がいのある長男も、秋から少しずつ悪化。3月に悪化のピークを迎え、6回目の危篤から何とか生還。長女も名医と出会い、あきらめかけた命を3月に拾う。最後はスタンダードプードルで母さん犬のヴィヴィアン。5月8日の夜の8時頃、吐き気がきたのに吐けず、お腹をバンバンに腫らせて床にしゃがみこんだ。「カールと同じ!急いで救急病院を探さないと!」と、長女が言った。
 以前私が入院することになったため、お父さん犬のカールとヴィヴィアンをとある協会に預けた時、職員が朝出勤すると、カールは既に息がなかったという。迎えに行くとお腹がバンバンだったのが、長女も私もずっとひっかかっていた。幸い調布の24時間救急動物病院がヴィヴィアンを受け入れてくれることになった。病名は胃捻転だった。懐の深い大型犬は、大声で吠えたり、食事をした後に起こしやすい病気で、もう少し遅ければ、脾臓と血管を圧迫して助からなかったそうだ。再発を防ぐために、皮膚に胃を縫い付ける“胃固定”を行った。長女がスマホで調べると、戦争に連れていかれる大型の犬たちは、事前に“胃固定”の手術を受けることも知った。それにしても、カールの前例があったからこそ、私たちも迷わなかった。カールに助けられた、ヴィヴィアンの命。それは不思議なめぐりあわせだった。
 ちなみにカールを預けた協会からは、「もっとお利口な同じ犬種を差し上げましょう」と一週間後に電話があった。私はカールをモノとしてしか見ない協会が許せずに、弁護士に頼んで闘うことを決意した。人は取り返しがつかない悲しみに遭遇すると、こんな風に闘ったり、そうでなければ病気になったりするのだと思う。その時の弁護士先生は、これがご縁で今でも「ナナの家」グループの顧問弁護士を引き受けて下さっている。でも、こんな闘いでは少しも癒されず、今回ヴィヴィアンを通してカールの死因がわかり、ようやくつかえていたものが取れていった。
 偶然救われた3つの命には、やりたいことはみんなやらせてあげたい。やり残した夢の中には、世田谷と府中をつなぐ馬のいる街づくり、就労支援の創設、障がい児者と社会との交流事業等がある。狛江市の協働事業に登録し、来年度の募集に「障がい者と健常者が交流するための常設馬場設営に関する調査・研究事業」のテーマで申請も済ませてある。私は市との協働でじっくり調査・研究するものと思っていたら、初めから全貌が明らかでないとならないことがわかってきた。ここで申請を一時取り下げて万端の準備を行うか、進みながら補足資料を出していくかに悩む。こんな時、事業者は占いに明るい未来を託すのだろうか?第一関門の7月29日のプレゼンテーションは、来年の2月3日より前だけど…


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