2017年5月

2017年度の抱負

  福祉ネット「ナナの家」グループは、NPO法人福祉ネット「ナナの家」と、(株)福祉ステーション「あい」の二つの法人が、車の両輪のようにして運営しています。法人設立のきっかけは、私の息子が希少難病と知的と身体障がいをもって生まれたためです。息子が幸せな環境は、きっとみんなも幸せなはず。そんな思いに皆さんの応援が重なって、今日のグループが形づくられてきました。キャッチフレーズに「違いを認め合う社会を求めて」を加えたのは、次のような理由からです。ある国際シンポジウムで、スウェーデンから参加したパネリストが、自分の国では、学校で苦手な教科の生徒には当たり前のように教員を加配し、できる子とできない子を“違い”と受け止めてきた。日本はそれを“差”と受け止め、偏差値教育が盛んになった。そのためスウェーデンは生活大国に、日本は経済大国になったと、簡単にまとめるとこんな発言をしました。それに共感し、一人ひとりの違いを互いに認め合う社会になって欲しいと願い、「ナナの家」のキャッチフレーズにしました。
戦後の福祉の歴史も今年で62年目を迎え、日本は社会保障と税の重い問題を抱えています。世界が注目する超高齢社会の中で、福祉業界の人手不足は特に顕著になりつつあります。ようやく国際法の障害者権利条約の批准の後に、それに伴う法整備が昨年4月の「障害者差別解消法」の施行をもって整いました。2020年4月には、「障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律および児童福祉法の一部を改正する法律」が施行されます。歴史が一巡し、再び重度身体障害児者にスポットが当たる内容です。日本の社会は国際法にリードされ、少しずつ優しくなってき始めたのを感じます。
そんな背景の中で、「ナナの家」グループの強みを再確認してみたいと思います。1998年に任意団体として発足した「ナナの家」は、翌年から多摩川乗馬会をスタートさせ、今年の10月の乗馬会は、ナナの名前と重なる77回目を迎えます。「障がい者と一緒に乗馬!」を合言葉に、どんなに赤字でもめげず、地域に根づく交流事業となり、「ナナの家」事業の柱の一つになっています。今年度はこの多摩川乗馬会を軸に、「子どもと馬と都会」をキーワードに今後の展開を考えるプロジェクトを発足させます。
もう一つの事業の柱は、開設5年半目を迎える「あい」のこどもデイサービスほっぷと、移行5年目を迎える「ナナの家」のこどもデイサービスすてっぷです。それらは幼児の城の設計による魅力的な施設と豊かな専門家の指導のお陰で、充実した活動が行われています。しかし、こどもデイサービス(正式名;児童発達支援及び放課後デイサービス)の事業所数が利用者数を上回り、この1年で100もの新規事業所が開設したそうです。尚且つ報酬単価の引き下げが予想されるため、グループの継続を鑑みて、今年度はすてっぷを教室型の内容に変更せざるを得なくなりました。しかしそこには大変魅力的な講師の方々をお迎えすることが出来ました。
また、「ナナの家」はこどもデイのスペースに、「あい」は世田谷喜多見駅徒歩1分の所に事務所を移し、「あい」によるヘルパーステーションと相談支援事業の充実も図っていきます。
今年度も、子どもたちと職員が、“明日もまた来たくなる”施設であり続けるために、心を一つにして邁進していきたいと思います。 ぜひ引き続き応援をお願い致します。

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